「L.A.ギャング ストーリー」
宣伝文句に「LAのアンタッチャブルだ」って言うし、主演が御大ショーン・ペンならハ
ズレないだろうと思って行って来ました。
警察官さえ買収されてしまうギャングの親分に対して、主人公の刑事は署長から絶対買収
されないチームを作ってやっつけることを命じられる。闘いの中で倒れていく仲間、危険に
さらされる家族……話が進む程「アンタッチャブル」に似てる。というより殆どマンマだ。
な〜ので観ながらどうしても比べちゃうんですよねぇ。まず主人公がケビン・コスナーの
見るからに良心の固まりみたいな男というよりゃ「48時間」のニック・ノルティ的な無口で
荒っぽさを感じる。でも一方ではとても愛妻家だという二面性がなんだかギクシャク……。
後でクレジットにニック・ノルティの名前があったので驚いてたら〜主人公に命令してた
警察署長? がニック・ノルティだったのね……うえええ〜〜〜あんなジイサンになっちま
ったのか!
あと悪役の御大ショーン・ペンにはどちらかというと「スカーフェイス」なのを期待して
たんだけど。なんだかいつも恐い顔で凄んでるだけで単細胞に見えてくる。
カポネのデニーロみたく、残虐に手下を殺す一方でオペラ観て顔クチャクチャにして泣い
てる(笑)みたいなところを見せれば存在感がグッとリアルになるのに。
序盤赤い服着て帽子被ってるのが「エルム街の悪夢」のフレディに見えた。
監督が若い? というのもあるのだろうけど、端的に言えば脚本ですよねぇ。最初の5分
くらいでもう少年ジャンプみたいなタッチでした。
一言で感想を言えば「アンタッチャブルをまた観たくなる」映画でした。あの正義の高揚
感。詩情溢れるロマン。素晴らしすぎるモリコーネの音楽! ホント楽しかったですよねぇ。
随分ネガティブな感想なっちゃったけれど、そんなに期待しないでギャングのドンパチを
楽しみに行くにゃ腹にズンズン響くマシンガンとか派手で楽しかったですよ。